ソーシャルレンディングの信頼回復に繋がるのか?
なにかとゴタゴタ続きで、個人投資家から信頼が失墜しつつあるソーシャルレンディング業界ですが、ここへきていろいろと動きがでてきました。
ソーシャルレンディング最大手のmaneoマーケットは9月17日、信頼回復の取組の一環として株式の84.95%をNLHD社へ譲渡するこを発表しました。どうやらmaneoの前代表取締役社長の瀧本憲治氏が保有していた株式をすべて売却するようです。
NLHD社とは?
NLHD社は、東証2部上場のJトラストやジャスダック上場のSAMURAI&J PARTNERSなどを保有しており、既に第一種・第二種金融商品取引業に関わる事業を行っています。今後は、「上場会社グループである証券会社が運営するクラウドファンディング」という公正性と透明性を活かして信頼回復を図っていく予定とのこと。
maneoマーケットは開店休業状態
現在、maneoマーケットは複数のソーシャルレンディングサービスを展開していますが、開店休業状態が続いています。
サービス名 | 状態 |
---|---|
maneo | 2019年7月以降、募集案件なし |
プレリートファンド | 2019年6月以降、募集案件なし |
アップルバンク | 2019年7月以降、募集案件なし |
キャッシュフローファイナンス | 2018年12月以降、募集案件なし |
さくらソーシャルレンディング | 2019年7月以降、募集案件なし |
グリーンインフラレンディング | 2018年6月以降、募集案件なし |
アメリカンファンディング | 2019年3月以降、募集案件なし |
スマートレンド | 2019年7月以降、募集案件なし |
クラウドリース | 2019年1月以降、募集案件なし |
ガイアファンディング | 2018年11月以降、募集案件なし |
LCレンディング | 2019年7月以降、募集案件なし |
2019年7月以前に募集案件が提供されていない場合、延滞発生やデフォルトなどが頻発、あるいは何らかの問題が発生してサービスを停止せざるを得ない状態となっているケースが見受けられます。
はっきりいってmaneoマーケットだけでもサービスが乱立し過ぎていますね。個人的には多くても3つくらいに集約するべきではないかと思います。
クラウドバンクはスマートレンドと業務提携
ちょっと前に話になりますが、ソーシャルレンディング大手のクラウドバンクがスマートレンドを運営するSmart Lend株式会社グループのFinance One Limitedと業務提携を開始することを発表しています。
▼ 「スマートレンド」を運営するSmart Lend株式会社グループのFinance One Limitedと業務提携を開始
Finance One Limitedは、Smart Lend株式会社を傘下に置く金融グループに属して、香港において金融サービスを展開しています。
このスマートレンドって、どこかでみたことあるな〜と思っていたらmaneoマーケットが展開しているスマートレンドじゃないですか!ライバルであるmaneo系の会社と提携するということはスマートレンドはmaneoマーケットから離脱することも視野に入れているのかもしれませんね。
ソーシャルレンディング最大手のmaneoが再建を図る中で、業界全体の勢力図がガラリと変わる可能性もでてきました。
まとめ
問題続きのmaneoは、ファンドの提供もしているGMOあたりと提携するのではないかと予想していましたが、NLHDと提携を決めました。ちょっと勉強不足でNLHDという会社は今回始めて聞きました。
maneoはサービスの拡大ばかりに躍起になりすぎて、1つ1つの案件が疎かになってしまったことが、延滞やデフォルトなどが続出してしまった原因の1つだと考えられます。
今回の提携により、延滞案件の処理および競売などにより投資家の資金がどの程度回収できるのか引き続き注視していきたいと思います。私もmaneoで約100万円近く延滞案件が発生してしまっているので、今回の提携で少しでも明るい兆しが見えてくることに期待したいですね。
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