2018年はソーシャルレンディングにとって大きな転換点となりそうな雰囲気になってきました。業界全体が異常な事態となっています。
maneoマーケット株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービス「ガイアファンディング」において、全ファンドの利息喪失および元利金の未回収が発生したことが発表しました。
このたび、2018年11月19日に元利金の未回収が発生いたしました。
また、全ファンドに於いて利息の支払いが無く期限の利益を喪失いたしました。
投資家の皆様には、ご心配とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません。
▼【延滞発生に関するご報告】 2018年11月19日運用終了予定案件および全ファンドの利息
ガイアファンディングは主にアメリカにおける不動産投資に特化したファンドを募集していましたが、ここへきて全ファンドの利息喪失という異常事態が発生してしまいました。運営元のmaneoマーケットも現状をガイアファンディング社(現地の運用会社)に確認しているようですが、詳しい状況は分かっていないようです。
普通に考えても全ファンドで一斉に利息を喪失するなんてことはかなりおかしいと感じます。投資先も1〜2社とかではなくある程度分散されていますし(最終貸付先は計14社となっています)、謎は深まるばかりです。ただ、貸付けまでに3社の法人を経由しているとのことなので、この辺の仲介業者で問題が発生した可能性も捨てきれません。
それにしても貸付けまでに3社の法人を経由するのは、ちょっと多すぎと感じるのは私だけではないでしょう。多くの業者が関わるほど、管理が複雑になり、コストが掛かるのが火を見るより明らかです。この辺は海外不動産ということもあり、仕方のないことかもしれませんが・・・。
ガイアファンディングは、遅延に関する報告を3連休突入前の夜に発表したこともあり、投資している投資家にとっては気が気でない状況となっています。中には連休中も気になって気が休まらなかったという人も少なくないのではないでしょうか。maneoマーケットは一刻も早く事態を把握して投資家に説明する必要があります。
それにしても2018年のソーシャルレンディングは悪いニースが続々と出てきてしまっていますね。先日もこのような記事を書いたばかりでした。
maneoのガイアファンディングセレクトは大丈夫なのか?
私はガイアファンディングに口座を開設していないので、今回は直接の被害は受けていません。しかし、maneoで募集しているファンドの中で、ガイアファンディングに投資する案件へ投資していることを思い出しました。
こんな感じのやつで「ガイアファンディングセレクトファンド」という名でmaneoにて不定期に募集をかけています。
確認してみると、合計で6案件、20万円を投資していることが判明しました。案件数のわりに投資金額が少ないのは、海外不動産ということで、すべてのファンドで最低投資金額で投資をセーブしていたためです。
この記事を執筆時点では、maneoからガイアファンディングセレクトファンドにて利息喪失および元利金の未回収が発生したという報告はありません。が、こちらのファンドも遅かれ早かれ、何かしらの影響があると考えておいたほうが精神衛生上よさそうです。
すでにmaneoでは、私の保有しているファンドの内、47万円の延滞および期失が発生しています。これ以上の被害は極力避けたいところ。無事であることを祈るしかありません。
まとめ
延滞やデフォルトが頻発するようになってしまったソーシャルレンディング業界ですが、それでも新しいサービスが次々と立ち上がっています。ただ、このような状況を放置しておくと、個人投資家から「ソーシャルレンディングはヤバイ」というイメージが定着してしまうことが懸念されます。すでに多額の被害を受けた投資家はそうなっていることでしょう。
個々の会社でその都度対応することはもちろん、ソーシャルレンディング業界全体でも投資家を保護するような枠組みづくりおよびソーシャルレンディングの透明化を図っていかなければ、いずれ大きな問題に発展することは間違いありません。特に業界最大手のmaneoにはもっと危機感を持った対応を期待したいです。
急拡大の影で、立て続けに利払い遅延などいびつさが見え始めたソーシャルレンディング。「ギャンブル」や「投機」でなく、「投資」であるためには情報開示は不可欠/ガイアファンディング すべてのファンドで利払い遅延(東京商工リサーチ) – Yahoo!ニュース https://t.co/EVlQxb3tS1
— しんのすけ@2729万の自分年金ファンド運用中 (@shinnosuke_aim) 2018年11月26日
「ギャンブル」や「投機」ではなく、「投資」であるためには情報開示は不可欠。まさにそのとおりです!
業界自体がもっと成熟するまで、残念ながらしばらくはソーシャルレンディングへの投資比率を下げていかざるを得ないですね。
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