延滞債権が発生していたSBISL不動産バイヤーズローンファンド19号において、2019年1月15日の分配を最後に借りてからの返済がすべて完了した旨のメールをSBIソーシャルレンディングから受け取りました。
このファンドは不動産売買業務における転売用の不動産を取得するための資金として貸し付けるものとなっていました。総額3億1100万円の貸付に対して、転売用の不動産に抵当権が設定されていて、担保余力評価総額が4億1000万円。担保余力評価総額に対する、ファンドの融資割合は78.85%(3億1100万円÷4億1000万円×100)となっていました。
SBIの担保評価が正しければ投資家の元本は守られそうな感じがしますが、はたして結果はどうなったのでしょうか?
結果は14.31%の元本の損失が発生
私の場合、SBISL不動産バイヤーズローンファンド19号の最終結果は以下の通りになっています。
- 出資額:150,000円
- 元本償還累計額:128,530円
- 元本損失累計額:▲21,467円
- 分配金累計額:6,710円
- 徴収済源泉税額:1,423円
- 受取済累計額:133,817円
単純計算すると出資額150,000円に対して元本損失が▲21,467円発生したので、▲14.31%の損失が発生したことになります。分配金を考慮すると▲10.78%、損失額▲16,183円という結果になりました。
担保評価額から考慮すると、分配金を入れてトントンくらいになれば御の字と考えていましたが甘かったようです。このファンドに関してはSBIが提示した担保評価額はあまり当てにはできないことが判明しました。
不動産の担保評価および実際の売却はなかなか難しいということは理解できるのですが、あまりに提示情報と乖離があるのは投資家の不信感を増幅させることに繋がりかねません。あまりに乖離がある場合には、業者の説明責任やペナルティなどがないとやりたい放題(適当な担保評価の提示)になってしまわないか心配になります。
他のファンドを確認していないのでなんとも言えませんが、個人的には他のファンドの担保評価もあまり当てにはできないのではないかと思います。少なくも評価額通りに売却するのは難しいと考えておいた方が良いかもしれません。
SBISL不動産バイヤーズローンファンド19号の他にも、延滞債権が発生しているSBISL不動産バーヤーズローンファンド22号の競売結果が2019年1月末に出てくるので、こちらも合わせて確認してみたいと思います。
まとめ
今後も元本割れが続くようであれば、SBIソーシャルレンディングからの撤退も視野に入れていかなければなりません。暫定処置としてファンドへの出資額を150,000円一律で行っていましたが、最低出資額の50,000円単位で行っていくようにしています。
2018年からソーシャルレンディングにて遅延・デフォルトが大量発生していますが、これが2019年にはどうなるのか注視しなければならない状況が続いています。ポートフォリをに占めるソーシャルレンディングへの投資割合を減らしている状況ではありますが、今後の状況によっては完全撤退も視野に入れていかなければならないかもしれませんね。
業界全体での健全化に向けた取り組みに期待したいところですが、その動きは一向に出てこないのであまり期待しないほうがよいかもしれません。まあ、無理に投資しようとろくなことがないので、ここはじっくりと腰を据えて対応していきたいと思います。
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