こんにちは、宝くじがぼったくり商品だと分かって以降、全く購入する気が起きない、しんのすけ(@shinnosuke_aim)です。
今年も年末ジャンボ宝くじ(第770回 全国自治宝くじ、以下、年末ジャンボ)の発売が開始されると、銀座の宝くじ売り場に出来た行列をテレビなどで放送していましたね。最高金額は1等・前後賞合わせて10億円。庶民からすれば一生かけても手にすることができないほどの金額に夢が膨らみかけます。
でもちょっと待ってください。宝くじって本当に夢がある商品なんでしょうか?
実は宝くじは発売元である地方自治体が確実に儲かる仕組みになっていて、購入者は高い確率で損をするようにできています。
なぜ購入者は高い確率で損をしてしまうのか?その理由については、現在発売されている年末ジャンボのデータを使って確認してみることにしましょう。
2018年 年末ジャンボのケース
発売総額
2000万枚×24ユニット×300円=1,440億円
当せん金
- 1等: 7億円×24本=168億円(0.000005%)
- 1等の前後賞: 1億5,000万円×48本=72億円(0.00001%)
- 1等の組違い賞: 10万円×4,776本=4億7,760万円(0.000995%)
- 2等: 1,000万円×72本=7億2,000万円(0.000015%)
- 3等: 100万円×2,400本=24億円(0.0005%)
- 4等: 10万円×96,000本=96億円(0.02%)
- 5等: 1万円×480,000本=48億円(0.1%)
- 6等: 3,000円×4,800,000本=144億円(1.0%)
- 7等: 300円×48,000,000本=144億円(10.0%)
()は当選確率。
【合計】707億9760万円
還元率
(707億9760万円 ÷ 1,440億円)×100=49.165%
宝くじは無知な人間に対する「税金」と言われる理由
年末ジャンボの発売枚数は4億8,000万枚となっています。価格は1枚300円なので発売総額は1,440億円。当せん金に関しては、1等から7等の当選金を合計すると707億9760万円になります。
当せん金の合計から発売総額を割ると、還元率が49.165%ということが分かります。還元率は簡単に説明すると掛け金に対してどのくらい戻ってくるのかを表す指標のことです。
つまり宝くじを1万円分購入すると5,100円を発売元である地方自治体に持っていかれ、残りの4,900円を購入者への当せん金として分配することになります。(ここでは分かりやすくするため、数値を簡略化しています)
ちなにみ還元率は今年が特別に低いというわけではなく、毎年こんな感じの還元率が続いています。このようなことから宝くじは無知な人間に対する「税金」なんて揶揄する人も少なくありません。毎年、宝くじ売り場に行列を作っている人は自ら進んで税金を支払っている人とも言えます。
当選金額を釣り上げるのではなくもっと還元率を上げれば、まだ救いはあるのですが、儲けが少なくなるのがよほど嫌なのか、全く改善される兆しがありません。もはや地方自治体の集金システムになっています(なお還元率を上げるためには法律を改正する必要があるみたいです)
まとめ
投資の世界では販売手数料を3%を取るファンドはぼったくりだと文句を言われます。宝くじの51%がいかにひどいか分かっていもらえたのではないでしょうか。
徐々にボッタクリ商品であることに気づく人は増えてきているようで、宝くじの売り上げは2005年の1兆1000億円台をピークに減少傾向が続いています。2017年度に関しては7000億円台までに落ち込んでいるようです。ネットで購入できるようにするなどテコ入れをしているようですが、還元率が改善されなければジリ貧の状態続くでしょうね。
宝くじを購入する人の中には寄付や社会貢献も兼ねていると反論する人もいるかもしれません。それだったら直接支援したい団体や組織に寄付する方がよっぽど効率的です。またふるさと納税やクラウドファンディングなどの支援サービスなども普及してきており、宝くじの必然性も薄れてきています。
純粋にお金を少しでも増やしたいと考えるなら、宝くじを購入するのではなく、ローコストのインデックスファンドを購入してコツコツと積み立てた方が将来手にすることができるお金が多くなる可能性は高くなるでしょう。
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