アンチエイジング(抗加齢)の専門医である川田浩志さんの「サクセスフルエイジングのための3つの自己改革」を読んでみました。人間は自然による老化(生理的老化)を防ぐことはできませんが、病的老化(病的因子が原因による老化)は生活習慣の改善によって未然に防ぐことができます。
本書では、この病的老化を「食事」「体」「心」の改善によってストップさせて、健康で若々しく年を重ねるためのアドバイスが書かれています。
ここでは、いくつかピックアップして紹介したいと思います。
健康を維持して「三方よし」
ビジネスでは、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の3つの「良し」を指して「三方よし」という言葉があります。健康でもこの「三方よし」が当てはまります。健康を維持すると「自分」のためになることはもちろん、「家族」のためにもなります。
さらに医療費が抑制できるという意味で「社会」のためにもあります。つまり「自分良し」「家族良し」「社会良し」の「三方よし」ですね。健康寿命を伸ばすことがみんなの幸せに繋がっていると考えると、健康を維持しようとするモチベーションも上がってきそうです。
野菜と果物はあらゆる病気を防ぐ強い味方
毎日、野菜や果物を摂取することで生活習慣病にかかる危険性を減らすことができます。食物繊維やビタミンなども重要ですが、最近注目されているのが「ファイトケミカル」という物質だそうです。
ファイトケミカルは野菜や果物などが紫外線や害虫から自らを守るために備えてる物質のことらしいのですが、これが抗酸化作用として私達にも良い効果をもたらしてくれるのではないかと考えられています。
カロリーを制限すると寿命が伸びる
「健康のため腹八分目」なんてよく言われたりしますが、これが科学的に証明されつつあるようです。
摂取するカロリーを制限することによって、寿命を伸ばす効果が分かってきている他、活性酸素や酸化障害分子の消去、がんの発生の低下、体内の炎症の抑制などの効果が動物実験などで認められています。
お腹いっぱい食べることで欲求は満たされるかもしれませんが、健康的にはマイナスになることは覚えておいたほうがよいでしょう。
運動がもたらす「すごい効果」
サクセスフルエイジングのために運動は絶対に欠かせないものとして挙げられています。
定期的な運動によって、肥満、心臓病、脳卒中、糖尿病などになる可能性を確実に減らすことが分かっています。さらに脳を活性化させたり、がんも防ぐ効果も証明されているそうです。
本書では、あまり運動をしてこなかった人でも気軽にできる具体的な運動のやり方も載っているので参考にしてみると良いかもしれません。
健康にとってたばこは大敵
たばこが健康に悪いということは小学生でも知っていることです。リスクを承知で喫煙している人はまだしも、受動喫煙によってたばこを吸わない人が肺がんになるほど馬鹿らしいことはないと著者も指摘しています。
喫煙は健康を損なうばかりではなく、若さも奪います。たばこを吸い続けている人が健康のため食事や運動を気にしても無駄になってしまうということは理解しておくべきでしょう。
まとめ
本書ではエビデンスがしっかりしているものだけが紹介されているので、個人的な体験談やあいまいな健康法に惑わされたくないという人にもおすすめできる1冊だと思います。
「食事改革」「体改革」「心改革」でアンチエイジングしたい人は参考にしてみてはいかかでしょうか。
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