自営業・フリーランスにとっていろいろ悩ましい問題の1つが将来の年金ではないしょうか?会社員とは違い、厚生年金や退職金などは支給されないので自分で老後に備える必要が出てきます。
国民年金を20歳から60歳までの40年間満額支払ったとしても年額受け取れるのは78万6500円となっています。(2012年度)
自営業・フリーランスは基本的に定年というものがないので、やる気さえあればいくつになっても働くことは可能です。ただそうだからといって、国民年金だけでは心許ないものです。病気や怪我などで突然働けなくなる可能性もあります。
そこで検討したいのが、年金の上乗せ部分となる「確定拠出年金(個人型)」や「国民年金基金」などです。
「金融機関がぜったい教えたくない 年利15%でふやす資産運用術」という本の中で、「確定拠出年金(個人型)」について紹介されていたのですが、かなり有利な仕組みになっているので自営業・フリーランスにおすすめになっています。
この本の中から確定拠出年金についていくつかピックアップして紹介したいと思います。(以下、確定拠出年金(個人型)は個人DCと表示します。)
個人DCの加入条件
個人DCに加入できるのは、企業型確定拠出年金のない会社員および自営業者やフリーランスなどの第一被保険者となっています。
つまり自営業者やフリーランスであれば誰でも加入することができる制度となっています。ただし、国民年金を滞納していたり、免除を受けているひとは利用できないので注意が必要です。
税金面で3つのメリットがある
- 毎月の掛け金は全額所得控除の対象となります。そのため所得税や住民税を減らすことが可能
- 運用している間の運用益は非課税となっているので投資効率が良い
- 受け取る時「退職所得控除」「公的年金等控除」の対象となるので、手取り金額が大きくなる
まだまだある加入者にうれしいメリット
- 自営業・フリーランスであれば81万6000円まで所得金額から差し引ける
- 受取方法は「一時金としてまとめて」「年金形式で何年かにわたって」「一部を一時金として受け取り、残りを年金方式」などで受け取ることが可能
- 加入後に掛け金を変更することができる(5,000円以上1,000円単位で任意に設定)
- 5,000円からという少額でも始められる
デメリットも確認しておく
- 個人DCのデメリットとして、原則60歳にならないと引き出すことができないという「縛り」がある
- 自分で運用するため受取金額は運用結果によって変わる
まとめ
自営業者やフリーランスには国民年金の上乗せ部分として「国民年金基金」も用意されていますが、国民年金基金はインフレに負ける可能性があります。また受給者が増える一方で加入者は減少傾向にあるので、これから加入を検討している人は、個人型DCを優先的に考えた方が良いそうです。
最近では2014年1月から始まる少額投資非課税制度(NISA)が話題となっていますが、 掛け金が所得控除されるという節税効果がないので老後資金を貯める目的なら個人型DCを優先して使うことをおすすめします。
私の場合、自分で資産運用をしていて少額投資非課税制度(NISA)に移行しようかと考えていました。ただ、個人DCがかなり有利なのでこちらを利用しようと考えています。正直もっと早く確認しておけばよかったと後悔しています。
自営業やフリーランスの方で、年金の上乗せを検討している人はチェックしてみてはいかがでしょうか。
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