慶応大病院放射線科講師の近藤誠さんが書いた「医者に殺されない47の心得」を読んでみました。2012年12月に発売された本ですが、出版不況なんて言われている中、100万部を達成しています。
ネットの書評などでは賛美両論、他の医師からは否定本なんかも出されていて、なにかと話題となっている医療本です。ただ、コンビニ感覚で病院を利用している日本人にとってはいろいろと考えさせられる1冊となっていることは間違いありません。
はじめに
第1章 どんなときに病院に行くべきか
第2章 患者よ、病気と闘うな
第3章 検診・治療の真っ赤なウソ
第4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得
第5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得
第6章 死が恐ろしくなくなる老い方
近藤 誠のリビングウィル
病院によく行く人ほど 早死する
病院によく行く人ほど、薬や治療で命を縮めやすい。医者にかかるとあれこれ検査されて「異常」が見つかり、薬や手術をするハメになる。
薬のほどんどには病気は治す力がないのに副作業が大きい、などなど。医療に関しては、医者の話を鵜呑みにしないで、合理的に考える必要があるそうです。
健診の基準値はあてにならない
健康診断の結果を気にする人は多いと思いますが、この基準値は意外とあてにならにことはご存知でしょうか?例えば血圧で言うと130以上になると病気にされてしまします。しかし、1998年の厚生省全国調査の基準値は160/95以上だったそうです。
体は年をとるほど、血液を体のすみずみに送るため血圧を上げようとします。安易に降圧剤などで下げてしまうと、ボケたりふらついたりしてしまうそうです。基準値を多少超えたとしても気にしすぎないほうが良さそうです。
血糖値は薬で下げても無意味
血糖値が上がると薬で下げようと考える人は多いのではないでしょうか。ただ、血糖値は薬で下げても無意味で、副作用がひどいのでやめておいた方が良いそうです。
それよりも血糖値は「歩く、自転車、水泳、ストレッチ」などの有酸素運動で下がる人が多いことがデータから分かっています。安易に薬に頼らずに、ほどよい運動で対応できることは知っておくべきでしょう。
健康な人は医療被ばくを避ける
福島の原発事故以降、放射能に神経質になっている人も多いと思います。その一方で、医療被ひばくに関心が高い人はほどんどいないのではないでしょうか。日本はCT装置の台数でダントツで世界一で、放射線検査による被ばく量も世界ワーストとなっています。
医学誌の「ランセット」によると「日本人のがん死亡率の3.2%は医療被ばくが原因」「発がんへの影響は英国の5倍」だそうです。日本で行われているCT検査の8~9割は、必要のないもの。「とりあえずCT検査をしてみましょう」には十分に気をつけたほうが良さそうです。
がんの9割は、治療するほど命を縮める
「がんは放置すればあっという間に体じゅうに転移して死に至る」というイメージを持っている人は少なくないのではないでしょうか。しかし、良かれと思って「手術」や「抗がん剤」などで治療するほど命を縮める危険性があるようです。
すべてのがんが危険というわけではなく、胃がん、食道がん、肝臓がん、子宮がんなど放置すれば痛まないがんは少なくないそうです。
まとめ
がんに関してはちょっと判断がむずかしいところも多いですが、その他に関しては納得できることが多かったです。
「救急のとき以外は安易に病院にいかない」「説明をうのみにしない」「自分なりに幅広く情報を集める」など早速今日から実践してみたいと思います。
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