家計の支出の中で最も大きく、不動の地位を確立しているのが「住宅費」。この住宅費にかかるコストは一生涯で6000万円にもなると言われています。
ただ、この6000万円というのはちょっと古いデータで、長生きするリスク(90歳くらい)を考慮すると賃貸・持ち家ともに8000万円くらいになるなんて言われています。まじで長生きするリスク半端ないです。
支出を見直すならチマチマと細かい節約や見直しを重ねるより、コストの大きいところから重点的におこなうのが効率の良いやり方です。そのため、このコストナンバーワンである住宅費を巡っては「持ち家派 VS 賃貸派」に分かれて議論をされることが多くなっています。そのような中、持ち家派でもなく賃貸派でもない、第三の選択肢サブスクリプション型の住宅サービスが登場してきています。
サブスクリプション型の住宅サービスとは、定額で複数の住居に住み放題となる新しい不動産シェアの形となっていて、これから盛り上がっていく可能性があるサービスとなっています。終身雇用の崩壊や働き方が多様になってきている中で、このような形態の住宅サービスは今後需要が多くなりそうな予感がします。
サブスクリプション型の住宅サービス2選
ここでは、話題となりそうなサブスクリプション型の住宅サービスを2つピックアップして紹介したいと思います。
ADDress
ADDressは、日本・世界中の空き家や遊休別荘と、泊まりたい人をマッチングする、Co-Living(コリビング)サービスです。持ち家が空いているけど、住む人が見つからない。別荘を使わない間、誰かに貸したい。そんな物件オーナーの皆様に、家賃をお支払いして、物件をお預かり。いつもとは違った気分で仕事がしたい、移住はできないけど、家族と自然を目一杯楽しみたい。そんな人にお貸しすることにより、多拠点居住という、新しいライフスタイルを広めていきます。
ADDressでは月額4万円で光熱費込み。全国にある拠点に住み放題のサービスとなっています。2019年4月からサービス開始予定となっており、東京から1〜2時間程度の場所に5箇所以上の物件が用意されます。
また、拠点ごとに管理人を募集して、ADDressの利用権や月額5万年を支給するなどの面白い取り組みも行うようです。空き家を活用するところなんかも共感が持てそうなサービスとなっています。
HafH(ハフ)
HafH(ハフ)は、「Home away from Home=第2のふるさと」の頭のアルファベットをとったもの。住まいをシェアし、オフィスをシェアし、地方をシェアする、全く新しい形のコミュニティです。毎月定額で、全世界のHafHが住み放題。国籍、人権、性や宗教に関わらず、誰にでもオープンで、第2の(あるいは第3の)ふるさとに住まう人が、多様性とともに受け入れられるコミュニティつくりを目指していきます。まずは第1号点を、国内屈指の観光地・長崎からスタート。その後、国内外にネットワークを展開していく予定です。
面倒や不透明な敷金や礼金、保証金や光熱費など一切不要。1ヶ月単位から定額で住み放題となるサービスとなっています。
こちらは専用ベットありの利用で82,000円/月、毎月10以内の利用で32,000円/月、寝泊まりしないで働く場所として利用する場合は12,000円/月などの3つのプランが用意されています。
長崎の第一号店は始めとして、今後は国内4箇所、海外に2箇所を計画中とのことです。
まとめ
2019年のトレンド予測の中で、都市部と地方の2つの生活を楽しむ「デュアラー」というキーワードが挙げられました。別荘やセカンドハウスなどが持てるのは裕福層だけに許された特権でしたが、今回紹介したサブスクリプション型の住宅サービスを利用すれば気軽に多拠点生活が楽しめるようになります。
また、気分に応じて様々な場所で生活できるようになり、住宅およびライフスタイルの選択幅が広がりそうな予感がしますね。
従来の住宅関連のサービスは硬直し過ぎている感じがするので、このような新しい不動産関連のサービスがどんどん増えてきてほしいものです。私もチャンスがあればこのようなサブスクリプション型の住宅サービスを利用してみたいと思います。
個人的には「タイニーハウス」や「ローコスト住宅」「矮小住宅」なども今後、盛り上がっていくのではないかと予想しています。この辺の情報は定期的にチェックしていきたいですね。このような新しいサービスをうまく活用していけば住宅関連の費用も節約することができるようになるかもしれません。
終身雇用が崩壊して「35年ローンで夢のマイホームを手に入れよう」というのは過去になりつつあります。新しい住宅関連サービスが登場してくるのも必然のことかもしれません。
【追記】敷金・礼金・仲介手数料なし!賃貸不動産業界へ黒船来襲
こちらのインド発の不動産ベンチャーが提供する賃貸サービスにも期待が持てそうです。2019年は不動産業界の革命元年となりそうな予感がしますね。既存の不動産サービスにいい意味で刺激を与えてほしいものです。
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