先日、国民健康保険の口座振替を行うため、久しぶりに銀行の窓口に行く機会がありました。口座振替処理くらいネットバンキングで設定させてほしいところですが、未対応ということでしぶしぶ窓口まで出向こことに・・。ネット対応してないなんて非効率この上ない仕様なので、早急に改善してほしいところです。
銀行はゴールデンウィーク直前ということもあってか、ATMには長蛇の列ができていました。「現金そんなに必要か?」とか「キャッシュレス決済やクレジットカードで十分では?」と思いつつ、「周辺のコンビニATMは比較的すいていたのでそちらでおろせばいいのに」なんて考えながら窓口へ直行しました。
窓口もかなり混んでいるようで、順番待ちをしている人が10人近くもいました。そのため整理券を取っておとなしく順番を待つことにしました。待っている間に目についたのは、個別のブースらしき場所で資産運用/投資相談をしている人が多いこと。銀行員のオネーチャン(ベテランも含む)の話を真剣に聞いているオジサン達という構図がいたるところで出来ていました。
そんな風景を眺めながら、単純な疑問が頭をよぎりました。なぜ、投資経験もない、資産運用もしたこともない人にアドバイスを求めるのかと。
銀行員は販売の知識があるだけで、投資の経験があるわけではない
例外はあるのかもしれませんが、銀行の窓口でファンドなど金融商品を販売しているほとんどの人は、自ら投資をしたことがある人はすごく少ないのではないかと思われます。ましてや投資から継続的にリターンを上げている人などは極めてレアなケースでしょう。
つまり銀行員は販売の知識があるだけで、実際に投資経験があるわけではありません。つまり銀行員に投資アドバイスを求めている時点でピントがズレているいることになります。
例えば水泳を教わろうとしているとき、「一度も泳いだことはないけれど、本を読んで泳ぎ方は知っています」という人と、「水泳のインターハイで優勝したことがあります」という人がいたとき、あなたはどちらの人から教えてもらいたいと思いますか?
普通に考えたら後者のインターハイで優勝した人から教えてもらいたいと考えるのが普通ではないでしょうか。少なくとも実際に泳いだことがある人から教わりたいと思うのが普通の感覚です。
ただ、投資の世界になると実際に投資したことがない人、リターンを出せていない人から投資や資産運用のアドバイスを受けるということがまかり通っているのが現状です。
銀行員は顧客ではなく銀行が儲かる金融商品を勧めてくる
私も興味本位から銀行がどのような金融商品を勧めてくるのか体験したことがあるのですが、いやーひどいの一言につきました。いくつかファンドを提示されたのですが、販売手数料は3%、運用管理費が1.5%のものを当たり前のように勧められます。決してノーロードのインデックスファンドを勧めてきたりはしませんでしたね。
このようなコストが割高なファンドは銀行が儲かるだけで、顧客にリスクだけ押し付けている駄目な金融商品なので購入してはいけません。銀行は顧客の無知につけ込んで販売手数料を取ろうとしてくるので注意が必要です。
銀行は低金利にともない、このような顧客にババを掴ませるようなファンドの販売を強化しなければいけなくなってきているようですが、はっきり言って愚策だと思います。いくばくかの手数料収入と引き換えに顧客からの信頼をどんどんと減少させていることに早く気づくべきでしょうね。このようなことを続けている銀行は遅かれ早かれ顧客から見向きもされなくなることは火を見るより明らかです。
少し目端が利く人は、既存の銀行からネット銀行へと移行しつつあるのがいい例です。
投資は始めるなら「ネット証券」+「NISA」+「インデックスファンド」でOK
投資を始めるのに銀行に相談しに行く必要はありません。むしろ行ってはいけないと言ったほうが良いでしょう。
幸いにも今は気軽に投資を始められる環境が整っています。まずはネット証券(SBI証券か楽天証券)で口座開設をして、税金の優遇がある積み立てNISAに申し込みを行います。積み立てNISAで購入するファンドはノーロード(販売手数料無料)のインデックスファンド(全世界株式に連動するファンドかアメリカ株式に連動するファンド)でOKです。
これだけで銀行で勧められるファンドよりも利益が出る確率は格段と高くなります。まあ、十中八九投資のリターンは良くなるでしょう。
これから投資家デビューする人はくれぐれも銀行窓口でコストが割高なファンドを掴まされないようにご注意下さい。
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