引っ越しを契機に、人生ではじめてドラム式洗濯機を導入してみました。
「一人暮らしにドラム式洗濯機は贅沢なんじゃないの?」とか「人数が少ないなら縦型式の洗濯機で十分」「ドラム式洗濯機は高くてコスパ悪いよ」なんて考える人も少なくないとは思いますが、1ヶ月以上使用してみてやはり購入して正解だったなと感じています。
ドラム式洗濯機を導入したいと思ったきっかけはホテルに設置しているものを使用したときのこと。洗濯機に放り込んでおけば、洗濯から乾燥まで自動で行ってくれ、乾燥が完了するれば洗濯機から出してそのまま着られるという体験をしました。あまりの便利さに次に購入するなら絶対にドラム式洗濯機しようと決めましたよ。
それまでは、洗濯機なんてなて洗えばなんでもいいと思っていたのですが、今ではすっかり「ドラム式洗濯機信者」になっていまいました。一度体験してしまうと、もう乾燥機能なしには戻れないですね。
「ドラム式」と「縦型式」洗濯機の特徴
ドラム式の洗濯機と従来の縦型式の洗濯機の違いについてざっくりとまとめると以下のようなものが挙げられます。ここではいったんおさらいしておきましょう。
ドラム式
- 洗い方はドラムの回転を利用して洗濯物を持ち上げて落とす「たたき洗い」
- 縦型式に比べて少ない水で洗える
- 空気に触れる面積が大きいので乾燥させるのが得意
- 洗濯物の絡みが少ないので、衣類などにやさしい
- 使う水が少ないので、色移りなどに注意が必要な場合がある
- 縦型式に比べて洗浄力が弱いと言われてきたが、最新機種などではそれほど差がなくなってきている
- 乾燥機能が優秀(一部格安ドラム式では乾燥機能がついていないものもあるので注意)
- 乾燥機能がついているので本体が大きくて重く、設置場所が限られることがある
- 縦型式に比べて値段が高い傾向にある。乾燥機付きの低価格モデルがほとんどない
- 基本的に室内設置
縦型式
- 洗い方は水をたっぷりと使ったかくはん「揉み洗い」
- 水を溜めて洗うので洗剤の泡立ちが良くなる
- 洗濯物をお互いにこすり合わせて洗うので、洗浄力が高い
- 衣類が絡みやすく伸びたり傷みやすくなる場合がある
- 古い建物や狭い場所でも設置に困らない
- 乾燥機能が付いていても簡易版のものが少なくない
- 機能にこだわらなければ比較的安価に購入できる
- 室内でも室外でもOK
価格や洗浄力を重視するなら縦型、節水や乾燥機能を重視ならドラム式を選択するのが一般的です。ある程度の予算を確保できるのであれば乾燥機能がほしいかほしくないかだけで判断してもさほど問題ではないと思います。
「シャープ ES−S7D−WL ドラム式洗濯乾燥機」を購入
私が購入したのはSHARP ES−S7D−WLドラム式洗濯乾燥機(洗濯7.0kg/乾燥3.5kg・左開き・ホワイト系)です。1LDKの間取に設置するということもあり設置できるものはコンパクトサイズのドラム式洗濯乾燥機を発売している「パナソニック Cuble NA-VG730L」と「シャープ ES−S7D−WL」のほぼ2択状態でした。
日立の洗濯乾燥機 ビッグドラムスリム BD-SV110Aも候補の1つとして検討していたのですが、横幅は問題なかったのですが、縦幅(奥行き)が70cmをオーバーしていて、他のドアに干渉してしまいそうだったので断念しました。
こちらの2つのモデルであれば、ワンルームなどに設置されている洗濯パン(60cm×60cm)に収まるサイズになっています。一般的な縦型洗濯機が設置できる場所であればほぼ問題ないサイズとなっています。
ただ私が購入するときに価格面で5万円以上の開きがあったので、最終的に決めたのは「SHARP ES−S7D−WL」。ヤマダ電機で購入したのですが、店員さんがかなり頑張ってくれて価格は135,186円(税込み146,000円)というかなり安い価格で購入することができました。(当時の価格.com最安値の値段くらい)
縦60cmでギリギリ
洗濯パンの縦は60cmだったのでピッタリ収まることができました。事前に調べておいたので問題ないのは分かっていましたが、設置されるまでちょっとドキドキでした。
パンに収まっても本体がはみ出してしまう場合もあるので注意が必要です。本体があまりにもはみ出してしまうと他のドアに干渉したりするのでサイズを測っておくのは必須ですね。
タオルもしっかり乾くしフカフカになる
乾燥機能も必要十分です。ちょっと大きのタオルもしっかり乾くし、フカフカになります。
ロック機能もついている
子供が誤ってドラム内に閉じ込めれれないようにロック機能もついています。ボタンで解除しないとロックが掛かったままとなり扉が開かない仕様になっているので、小さなお子さんがいる家庭でも安心して使えます。
ちなみに、この記事を書いている現時点において最安値はもっと下がっているようです。
ドラム式洗濯機を選ぶときに注意するべき3のポイント
ドラム式洗濯機を実際に買ってみて、注意した方がいいなというポイントをいくつか紹介したいと思います。ここでは「設置場所/設置するまでの経路」「容量」「扉の向き」について解説していきます。
設置場所/設置するまでの経路
ドラム式洗濯機は乾燥機付きのものが主流なので基本的に大きくて重いです。コンパクトサイズのものが少しずつラインナップされてはきていますが基本的に洗濯パン(防水パン)のサイズは「60cm×60cm」は必須といってよいでしょう。
一般的な賃貸の1LDKや1K・1Rの洗濯パンサイズは「60cm×60cm」くらいの大きさが主流となっています。ただこのサイズになってくると選べる機種はそれほど多くありません。私が調べた限り「シャープ」「パナソニック」「日立」のコンパクトサイズのものから選ぶことになります。
また設置場所が確保出来た場合でも油断は禁物。設置する場所までの経路が確保できていないとせっかく購入しても設置できないなんてケースも少なからずあるようです。また、マンションなどで2階以上に設置する場合、エレベーターがない場合やエレベーターに入らない場合などには追加の設置料金が取られるので注意が必要です。
設置場所および、設置するまでの経路のを確保を確認してから購入するようにしましょう。サイズ的にどうしても無理そうだというときには諦めて縦型の洗濯機を購入して下さい。
容量
洗濯機を購入する際に重要なポイントの1つが容量です。基本的に1人が1日に出す洗濯物は1.5kg程度と言われています。3人家族の場合、1.5kg×3=4.5kg/日といった具合ですね。人数が多い場合や人数は少ないけれどまとめて洗いたいという場合には洗濯容量8k以上の大きものを購入しておいたほうが良いです。
ただし、これも設置場所が確保できている場合によります。洗濯容量が大きければそれだけ本体の大きさも比例して大きくなってきます。もちろんお値段のほうも上がっていくので注意が必要です。たとえ洗濯容量が少なくても、選択頻度を上げれば解決するので、この辺は環境に応じて臨機応変に対応したいところです。
ちなみに乾燥容量は洗濯容量の50〜80%くらいのものが多くなっています。
扉の向き
ドラム式洗濯機の扉は全面についているので扉の開閉方向にも注意が必要です。扉の開閉方向は右向きと左向きが用意されています。
設置場所は洗面所や浴室付近になることが多くなると思われますが、洗濯機の扉を開閉したときに他の扉に干渉したり、壁にぶつかる、身動きが取れなくなってしまうことがないように注意する必要があります。
基本的に右利きの人は左開き、左利きの人は右開きのものを選択すればOKですが、周りのものに干渉しないかは念のため確認しておきましょう。
ドラム式洗濯機のメリット
「ボタン」ひとつで「乾かす」まで完了する
ドラム式の洗濯機の最大のメリットはやはり、洗濯物を放り込んで「スタート」ボタンを押すだけで「乾かす」まで完了することでしょう。縦型式の洗濯機の場合、洗濯機で脱水した後に「干す」「乾かす」「取り込む」の作業が発生します。この3つかショートカットできることで洗濯にかかる作業が驚くほど楽になります。
この乾燥機能があれば梅雨や雨の日でも洗濯できるし、幹線道路沿いなどに住んでいて交通量が多く外に干すと排気ガスなどで汚れてしますような人に重宝します。ベランダがないという物件に住んでいる人、花粉対策やPM2.5などが気になり外に干したくないという人にもおすすめです。
最近では乾燥機なしの簡易版のドラム式洗濯機も発売されるようになっていますが、乾燥機能をつけないなら普通に縦型の洗濯機を選択した方がよいでしょう。
ストックを少なくすることができる
乾燥機能をフル活用すれば、今日来ていた服を洗って次の日にも着ることができます。要するに毎日同じ服が着られるようになります。タオルや布団カバーなども同様ですね。まあ、毎日洗っていたら痛みが早くなってしまうのであまりおすすめできませんが、ちょっと多めにストックを用意しておこうという発想が少なくなってくるのは事実です。
そのため、今流行りの「断捨離」に興味がある人や「ミニマリスト」の多くがドラム式洗濯機を選択しているというのもうなずけます。
乾燥機の光熱費がそれほどかからない
ドラム式は水道代が節約できることは分かっていましたが、電気代も意外と安いことが判明しました。乾燥機能を使うと電気代が馬鹿にならない金額になると予想していたのですが意外にも安くすんでいます。まだ1ヶ月程度しかデータはとれていませんが、今のところ大した金額になっていないのはうれしい誤算です。
30A契約で、2019年4月14日〜5月8日の電気料金は2,414円。洗濯(乾燥込み)の頻度は2〜3日に1回程度使用しました。利用している電力会社はHTBエナジーです。
この程度の金額であれば乾燥機をガンガン使っても問題なさそうです。ただし、乾燥容量いっぱいで乾燥機能を使うと乾燥時間が長くなり電気代が高くなる傾向があるので注意が必要かもしれません。
ドラム式洗濯機のデメリット
価格が高い
ドラム式洗濯機のデメリットはやはり初期投資にお金がかかることだと思います。コンパクトタイプのものでも最低10万円以上は必要となってきます。縦型式の洗濯機が2〜3万円台から購入できることを考えると、やはりこの金額は購入までのハードルを高くする要因と言えます。
ただ、1度でもドラム式洗濯機を使ったことがある人ならこの価格も決して高いものではないことが理解できるでしょう。多少高くなっても時間を節約できるというのは大きなメリットでもあります。これからの時代は機械ができることはおまかせしてしまうのが賢いやり方です。
このようなところをケチってしまうと結局損をしてしまいかねないので注意したいことろです。
定期的にフィルターの掃除が必要
ドラム式洗濯機は定期的なフィルターの掃除が必要となってきます。
こちらは乾燥機能を使ったときにホコリや糸くずなどが貯まるフィルターです。基本的には使った後に掃除する必要があります。放置しておくと乾燥機能の低下や故障の原因となってしまします。
乾いた布でさっと拭くだけできれいに取れるのでそれほど手間ではないですね。
こちらは排水用のフィルターになっています。こちらは毎回ではなく2〜3回使用したら掃除すればOKです。
フィルターの掃除は2〜3分程度で終わるので、それほど気にする必要はないかと思います。
まとめ
人が暮らしていく上、「料理」「洗濯」「掃除」は避けて通れないものです。そして高頻度でやらなければいけないものなので費やす時間は膨大となります。
乾燥機能付きの洗濯機を導入することで「洗濯」の大部分を自動化することができます。これによって節約できる時間は何よりも代えがたいものになってきます。普段忙しくて時間がないという人は絶対に導入した方がいいですね。機械に任せられることは任せて、自分が本当にやりたいことに時間を費やすようにしましょう!
最後に、ドラム式洗濯機を導入したら動線も見直したほうがいいです。「干す」「取り込む」という作業がなくなるので、タオルや下着、アンダーウェアなどの収納は洗濯機のすぐ近くにしましょう。つまり「洗濯・乾燥」→「収納」をできるだけショートカットするということです。これにより無駄な動作を省くことができて、効率化が劇的に高まります。
洗濯機置場に収納スペースがない場合は、洗濯機の上のスペースに突っ張り棚を設置してするのも有効です。私はこの方法で収納しています。
固定観念に縛られず、便利なものはドンドンと取り入れていきたいものですね。
ちなみに、今ではドラム式洗濯機もいろいろなラインナップが展開されてきています。中には40万円以上もする機能盛りだくさんの高価格帯のものもありますが、いきなりそのようなものを購入する必要はありません。一人暮らしならコンパクトサイズのもの、低価格帯のものでも十分戦力となってくれます。
はじめて購入する場合には、まずは普及価格帯のものの中から選ぶことをおすすめします。
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