医学博士で日本応用老年学会理事長でもある柴田博さんの「肉を食べる人は長生きする」という本を読んでみました。
健康寿命をのばすために本当に必要な生活習慣について解説されていて、中高年はもとより若い人でも参考になる内容になっています。
はじめに
第1章 長寿説も健康常識もすべて迷信
第2章 健康で長生きしている人の本当の生活習慣
第3章 天寿をまっとうするための知恵
おわりに
ここではいくつか気になったものをピックアップして紹介したいと思います。
高齢期のメタボ対策は危険
アメリカに続いて日本でもメタボ対策について注目されていますが、メディアや健康食品会社の煽りによって日本人は過剰に反応し過ぎているのかもしれません。
日本などの東アジアではBMIが24~27でもっとも死亡率が低いそうです。痩せていれば長生きをするというデータは世界で1つしかなく、その結果ものちに修正されているとのこと。
また、若いときよりも高齢期になってから体重が増えることが長生きの条件となっています。体重が減れば良いという考えはやめた方が良いのかもしれません。
長生きの秘訣はいろいろ食べる
著者たちの研究結果によると、いろいろな食品を摂取している人ほど長生きして、生活機能もよく保たれています。日本人に長寿をもたらしているものを端的に表すと「食の多様性が世界一大きい」ということになるそうです。
健康で長生きをしたい場合には、あれこれ細かいことは気にせずに多種多様なものを食べるのが正解かもしれません。
肉を食べないと長生きできない
「肉を食べると長生きできない」なんて解説する本もありますが、この本では「肉を食べないとながいきできない」そうです。肉には他の食品では代替できない特異な機能(トリプトファン、カルニチン、カルノシン、ヘム鉄など)が備わっているので、摂取する必要があるみたいです。
まあ現実として、健康のために肉をまったく食べなくなったという人はあまり多くないのではないかと思います。あまり気にせずにおいしく食べるのが吉なんでしょうかね。
まとめ
その他にもいろいろ健康寿命を伸ばすための生活習慣について解説されています。本書の内容はすべてエビデンス(科学的根拠)にもとづいているそうなので、一概には無視できない内容になっています。
自分の生活習慣を照らし合わせて、改善できるところから始めてみようという気にさせてくれる本でした。
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